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養育費の決め方について

コラム

2020年03月21日

養育費の相場はどうやって調べるの?

お子さんがいるご夫婦が離婚をする場合、決めておくべき大事なことが「養育費」です。
それでは、養育費の金額はどうやって決まるのでしょうか。

まずは当事者どうしの話し合いで養育費の金額を決めるという方法があります。
裁判所は、養育費の金額の目安として「養育費・婚姻費用算定表」を発表しています。
https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html
(裁判所HPより引用)


ご夫婦双方の収入やお子さんの人数・年齢によっておおよその養育費の目安が示されていますので、話し合いに際してはこれを参考にするのが良いでしょう。例えば、養育費を支払う側の収入が高ければ高いほど、養育費の金額は高くなります。また、お子さんの人数が多いほど、養育費の金額は高くなります。もちろんご家庭によって様々な事情があるでしょうが、この算定表は裁判手続でも採用されているものですので、参考になさって下さい。

当事者間で話がまとまらない場合には?

残念ながら当事者間で養育費の話がまとまらない場合、裁判所の調停手続を利用する方法があります。
調停手続とは、裁判所でおこなう話し合い手続のことです。裁判所に申立てをすると、裁判所が相手方に対して呼出状を出してくれます。裁判所では、調停委員という専門家が間に入って話し合いが進みます。
裁判所では、例えば、同席せずに交互に双方の話を聞く、待合室も別々にするなどの様々な配慮をしています。ですから、相手方と顔を合わせての話し合いが困難な場合も、調停手続を利用すればそのような心配もありません。

養育費の支払いをより確実なものにするには?

当事者間で話し合いがまとまった場合、養育費の支払いをより確実にするには口約束ではなく書面の取り交わしをすべきです。その際、公証役場というところで公正証書という書類を作成しておくとより安心です。
公正証書とは、公証人(裁判官や検察官を辞めた人たちが公証人になっているケースが多いです)が作成する書類のことで、万が一、養育費の支払いが滞った場合には公正証書に基づいて差押え手続をすることもできます。それほど強い力を持っている書類ですので、支払いを強く期待することができます。
また、裁判所での調停手続で話し合いがまとまった場合には、裁判所が調停調書という書類を作ってくれます。この調停調書という書類も、支払いが滞った場合には差押え手続をすることができる強い力を持っています。これも調停手続を利用するメリットの1つと言えます。

執筆者: 山元 勇気

養育費は大事なお子さんを育てるために必要な費用ですから、きちんと決めておくこと、さらには支払いをより確実なものにすることが大切です。当事務所では常に多くの離婚事件を取り扱っていますので、いつでもお気軽にご相談にいらしてください。